Research and Awards
研究概要と発表実績
近年、インターネット上ではニュースやブログなど様々なコンテンツが大量に生成されています。しかし、その中には
面白いコンテンツであるにも関わらず、内容のマイナーさ故に多くの人に認知されていないものも多く存在します。
そこで、私は生成系AIを用いて面白いコンテンツを世界に発信する研究を行っています。本研究では一般的かつコンテンツが豊富であるWikipediaを対象として、全記事の中から面白い記事を発見し、その記事を動画化します。
面白い記事を見つける
Wikipediaには幅広い種類の記事が存在し、普通の百科事典には見られないような項目も存在します。その一つに、珍妙で面白い記事を集めた「珍項目」がありますが、登録記事数が少ないです。そこで珍項目を活用して、未発見の面白い記事を発見可能ではないかと考えました。まず、珍項目の編集者に着目、分析したことで、面白い記事を好む編集者が存在することが判明しました。このような面白い記事を好む編集者たちが多く編集している記事を探索することで、珍項目に未登録かつ珍妙で面白い記事を発見しました。
ポスター
面白い記事を動画化する
生成系AIを用いて、面白いWikipedia記事を自動で動画化する手法を提案します。現在、本研究の事前調査として、生成系AIを用いた記事要約の生成手法について検証しています。要約は動画化する際の音声部分になるため、要約には記事の内容に加えて、記事の面白い理由を含めるように工夫します。
また、生成した要約を用いて、自ら編集した動画をYouTubeにアップロードしています。この活動で、どのような動画が世界に受け入れられるかを日々試行錯誤しています。全てWikipediaの記事を参考に、生成系AIが作ったナレーションをもとに作成した動画ですが、様々なジャンルやフォーマットの動画があります。詳細はWikipedia Video Projectをご覧ください。
発表実績
査読付き国際学会1件発表・国内 2 件発表(うち 1 件奨励賞受賞)
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Tada, T., Hayashi, K., Kamigaito, H., & Taguchi, Y. (2023). WPUA-search: A Method to Discover Wikipedia Unusual Articles. In Wiki Workshop. [page][paper]
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https://wikiworkshop.org/2023/papers/WikiWorkshop2023_paper_45.pdf)
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多田智貴, 林克彦, & 上垣外英剛. (2023).珍妙で面白いWikipedia記事の発見手法. NLP若手の会第18回シンポジウム(Yans2023). 奨励賞受賞 [page]
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多田智貴, 林克彦, & 上垣外英剛. (2023). 珍妙で面白い記事を集めた Wikipedia 項目の分析-編集者情報および大規模言語モデルを利用して. In Web インテリジェンスとインタラクション研究会 予稿集 第 19 回研究 会 (pp. 47-54). Web インテリジェンスとインタラクション研究会. [page][paper]